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1.172024
2024物流問題とファッションビジネスの関連性
このたびの令和6年能登半島地震により、
株式会社ソリッソ代表取締役の森下です。
寒中お見舞い申し上げます。
年始早々、色んなニュースが飛びこんで参ります。
元日の能登半島地震には衝撃を受けました。
家族がそろってゆっくりと団欒している最中の激震です。
あまりの突然の出来事で言葉を失いました。
以前の会社の仲間が金沢在住だったことを思い出し連絡をしました。
友人の家族は無事だったのですが、小学生のお子さんが余震で怯えているそうです。
知人の隣人が能登半島出身の方らしく、
高齢化が進む地域の、避難生活や復興について不安を感じるとのお話だそうです。
少し落ち着いた頃に何かお役立ちできることがあればお手伝いしたい所存です。
今年で、私も被災した阪神淡路大震災発生から29年を迎えます。
日本に住む上では常に地震に備えなければならないことを思い返しました。
2024年問題ファッションビジネスへの影響は?
ここからは、久々にビジネスについてのコラムを記します。
ファッションだけでなく、産業界全体で2024年問題が課題とされています。
2024年問題で注目されているのは「物流」についてです。
トラック運転手の方の働き方改革を実施することにより
物流業界の労働力(人員)不足が発生してしまうのです。
この物流問題は、ファッションビジネスにも大きく影響します。
- 納品 倉庫から店舗への配送のリードタイム増加
- 個配 EC及び店舗からのお客さまへの個人配送の利便性ダウン
- 送料 輸送コストに比例した配送料金の増加
もちろん、これ以外にもありますが…
大きく影響するこの3点は意識する必要があります。
現在、日本のファッションビジネスにおける海外生産比率は98%といわれます。
海外拠点での生産リードタイムと、国内での流通のリードタイムを想定した納期設定が必要となります。
- 気候変動の影響によるMDの再構築
- 納品のリードタイム見直し
これらを踏まえた、販売計画の再構築が必要です。
原料費高騰や円安による販売価格の上昇と合わせて、運送コスト増加は販売価格に影響してきます。
販売価格上昇は、消費マインド低下につながる恐れがあります。
生活必需品であれば、価格上昇を受け入れざるを得ません。
嗜好品の要素が強いファッションアイテムはお客様の購買意欲が高まらなければ購入に至りません。
価格に見合ったものをかしこく買物するユーザーが増えていますので、
付加価値を提供できない商品は選ばれなくなります。
直接的に関係なさそうな物流問題、
ファッションビジネスも含めた小売業に大きく影響します。
2024年にファッションビジネスが復活する要因は?
悪いことばかりではなく、良い要素もあります。
- インバウンドの復調
- オリンピックイヤー
景気回復などとも言われていますが、
ファッションビジネスと小売業への影響はあまりないと予想します。
それよりも、上述のことが影響すると予想します。
<インバウンド>
アフターコロナでインバウンドは復調傾向にあります。
2019年度の訪日外国人数3400万人、この時の勢いに追いつきつつあります。
ただし、インバウンドの消費マインドが変化していることに注目が必要です。
国内消費と同様に「コト消費」に変化しています。
体験型で、それに付随する消費が増加傾向にあります。
「日本らしい」などのプラスαがポイントとなります。
<オリンピック>
コロナ禍以降人気があった「ゴルフ」、「アウトドア」の市場が落ち着いてきました。
昨年は「WBC」、バスケットボールW杯が盛り上がりました。
今年のオリンピックはビジネスチャンスです。
国民の関心はもちろんですが、競技数も多く世界的に盛り上がることは間違い無いでしょう。
トレンドでもある、90年代ファッションとスポーツの相性は抜群です。
マーケティング活動はもちろん必要ですが、
店頭スタッフの方のコミュニケーションも必要です。
お客様とライフスタイル、とくにスポーツの話題は今年度はポイントになるはずです。
これらを意識して、マーケットを盛り上げて参りましょう。
次回、今年度のファッションビジネスの課題提案を記したいと思います。